子供のPTSDに対する応急処置

早稲田大学 教授
 
臨床心理士 本田恵子

子供のPTSD症状と心理的な応急処置
 ・就学前の幼児から小学2年生
 ・小学3年から小学5年生
 ・小学校6年生以上
危機介入時の留意点
 ・第1段階:開始
 ・第2段階:苦悩との直面
 ・第3段階:終結

 予期せぬ災害や事件・事故に遭遇した場合に、私たちは強い心理的な衝撃を受け日常の心のバランスを失います。物理的な事故に遭って、強く腕や腰を打つと打撲したり骨折したりするのと同様に、精神も打撃を受けたり、機能しなくなったりするのです。これを心的外傷 (トラウマ) 体験とよび、精神の働きに打撃を受けた結果、生じてくるさまざまな症状がPTSD(Post Traumatic Stress Disorder)心的外傷の後遺症です。
 「自我」の発達が十分に行われている大人の場合、心的外傷を受けた場合も「何が起こったのか」を現実検討ができる精神的な機能が発達していますので、現実の体験を比較的「ありのまま」に客観視したり、現場で心理的な防衛を機能させることによって対処しやすいのですが、「自我」の未発達の子どもの場合、事件・事故現場での心理的な防衛が少ないため衝撃は精神を直撃するため、その影響が深刻になります。また、幼児から小学校低学年の場合は、できごとの認知方法が主観的であり、特に「感情」や「象徴」を用いて把握する発達段階であるため、怖かった体験が「悪夢」や様々な身体的な「象徴」として現れたりするのです。これは、大人が「誰かに体験を語る」ことで、「何が生じたのか」を理解しようとするのと同様で、子どもが何とかして「自分に生じたこと」を理解しようと表現しているのです。このように、大人と子どもでは、同じ体験をしてもPTSDの現れ方は異なりますし、特に子どもの場合は、できごとを認知する能力の発達段階によっても症状の現れ方が異なります。
 このパンフレットの表は、発達段階を三段階に分けて、1.幼児から小学校低学年、2.小学校3年から5年生、及び、3.小学校6年生以上のそれぞれの症状の現れ方とその対処方法をまとめました。事件・事故の性質や現場にどの程度近い状態で遭遇していたかによっても、症状の現れ方は異なりますので、全ての子どもに全ての症状が現れるわけではありません。また、子どもは、身体的な外傷を受けた場合の回復力が大人に比べて優れているのと同様に心的外傷に対する回復力も十分にあります。日常からストレスに強い子どもの場合は、症状も軽く回復も早いのですが、ストレスに弱い場合は、症状は重くなり回復にも時間がかかります。したがって、援助者は症状の応急処置に当たることで、苦しさを軽減することにまず焦点を当て、軽減してきた段階では、健康な部分を発達させる援助をすることによって心的な外傷に対する自己治癒力を増進させることが大切です。
 危機状況において、最大の援助者は家族ですので、まず、ご家族が子どもの心的外傷に対しての応急処置ができることによって、PTSDの悪化を予防することができます。そのためには、まず、ご家族が自分の不安に対応することから始めてください。身近な家族や教師が不安を抱えたまま子どもに対応していれば、子どもたちは大人の不安を取りこんでしまうので余計に症状が悪化します。また、子ども以上に母親が不安になってしまった場合は、子どもが親を安心させるために自分の不安や恐怖を抑圧してしまう場合もあります。無理せず、自分のペースでできることから対応していってください。

 尚、このパンフレットの内容について何かご質問等がある場合は下記までお知らせください。

 honda-keiko@waseda.jp


子供のPTSD症状と心理的な応急処置

就学前の幼児から小学2年生
症状
応急処置
1) 無力感、消極性
(ぼーっとしていたり、ものごとに関わりたがらない様子)
1) 側にいて、安らぎ、安心感や食べ物を与え、いっしょに遊んだり絵を描いたりさせる
2) 一般的な恐怖感
 (怖いものが何かはわからないが、いつも不安・恐怖心がある)
2) 大人がしっかり守っていると安心させる。
3) 知的な混乱
(危険が去ったと理解できない)
3) 何回でも繰り返して事実を示し(写真、ニュースなど)子どもが混乱している内容を明確にする
4) 何でいらいらしているのかわからない 4) 怖い体験をした後の感情の自然な反応である事を説明し、いらいらしている内容を話してもらうことで、感情に名前をつけて(例:何かしなくちゃいけないような感じがするのね等)整理し、対応できることを伝えてあげる
5) 分的な言語障害
(何か訴えているが言葉になっていない)
5) 子供が感情を表現しようとするのを手助けする(お話したいのは、こういうことかな?)
6) 辛い思い出に魔法をかけようとする 6) 物理的に残っている物(教室)と起こった事(事件が起こったこと)とをわけて理解させることで、「教室」は事件以外のことを行っていた教室でもあることを安心させる。
7) 眠れない(悪夢、眠るのが恐い、
一人になるのが恐い)
7) 両親や教師にありのままを知ってもらうように励ます
8) 不安で両親から離れられない 8) 常に大切に思っていることを示し、具体的な安心感(必ず学校に迎えにくる、留守の間に世話をする人は誰かを伝えるなど)
9) 退行症状(ゆびしゃぶり、おねしょ、舌足らずの話し方) 9) 一時的な事なので、ありのままに受け止めてあげる
10) 死を中途半端にしか理解していない事からくる不安(生き返るのではないか、死んだ人が戻ってくるという幻想を抱く) 10) 物理的に死を理解させる。現実に直面させる。

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小学3年から小学5年生
症状
応急処置
1) 何かを行う時や行事などで自分の行動についてばかり気になってしまう。
(責任感と罪悪感が常に気になる)
1) 子ども自身がどのように、行事や出来事を捉えているかを表現するように励ます。
2) 苦しい思い出(物)から引き起こされた特殊な恐怖感がある。
2) 苦しい思い出や不安が何なのかをしっかりと確認するように励ます。決してごまかしたり一般化したりさせない。
3) 繰り返して事件を話したり、その場の行為を繰り返す。 3) 繰り返し話すことを受容する。話している内に自分が感じること、その時、その様に行動した事が普通なのだと気付かせる。
4) 感情に翻弄されることへの恐怖
(急になきたくなったり、怒り出したり)
4) 恐怖、怒り、悲しみを表現させ、大人がありのままに受け止めてあげる。
5) 集中力の欠如、学習意欲の減退 5) 何かの思いや感情が生じ始め、学習を妨げてきたら教師にその通りに告げるように伝える。
6) 不眠
(悪夢、一人で眠ることの恐怖)
6) どんな夢をみるのか話させ、なぜそんな恐い夢をみるのかを情報を与える(心が恐怖と闘って、がんばっているのだと)。
7) 自分自身、及び、人の安全が心配 7) 心配ごとを分かち合う。現実的な情報で安心させる。
8) 行動がちぐはぐだったり、長続きしない
( 突然、別の行為を始める)
8) 自分の衝動をコントロールする努力をさせる。(行動する前に、何をしたいかを言葉にさせてみる)。
9) 身体的な反応
(発熱・頭痛・腹痛・吐き気・めまい・震えなど)
9) 事件の時の体の症状を確認させ、事件当時と関係があるなら関連づけさせる。
10) 自分の不安を両親に告げるのを戸惑っている。 10) 両親と子供両方に合い、相談員・カウンセラーの前で子供が自分の感情をありのままに表現する援助をする。
11) 他の犠牲者やその家族の事を心配する。 11) 犠牲者や死者のためにできる、前向きな行動を考えさせる。
12) 死に直面した悲しみやショックから、自分自身の反応に混乱し、幽霊などに恐怖を示す。 12) 楽しかった、よかった時の思い出を強め、苦しい思い出に打ち勝つ。

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小学校6年生以上
症状
応急処置
1) 孤立、恥じ、罪の意識
(自分が何もできなかったこと、いつも話していることができなかった等)
1) 事件についての自分の思いや感情を表現させ、その時自分に何ができたのかを現実的に理解させる。
2) 自分の恐怖感、無力感を意識しすぎる。
(こんな風に怯えるのは、おかしいとレッテルを貼られるのではないかという恐怖)
2) 当たり前の反応なのだと本人に納得させると同時に友人達に理解してもらう。
3) 苦しさを表現するために急にはしゃぎ出したり、様々行為に走ったりする。
(薬物の使用、非行、性的交友を急に始める)
3) アクティング・アウトが生じている(苦しさを言葉ではなく体が表現して、行動に走らせている)事を理解させる。
4) 自己破壊的な行為、自殺、自分を傷つける 4) 落ち着きの無い行為に対する衝動がどんな時に襲うのか、言葉で表明させ、暴力と関係する衝撃をコントロールする方法を自分へのチャレンジとして受け止めさせる。
5) 人間関係がぶっきらぼうになる 5) 家族や仲間との望ましい関係について話し合う。
6) 復讐への願望
(事件を起こした相手に復讐したくなる)
6) 復讐への現実的な計画を除去させる。その行為をおこなった場合に自分がどうなるかを現実的に考えさせ、代替えになりうる行動を考えさせる。
7) 自分は誰なのかアイデンティティを揺るがすような行動の変化がある 7) 事件の影響と自分の態度の変化を関係づけさせる。
8) 心の準備ができていない状態での大人への突入
(災害により、両親が亡くなったり経済基盤が変化し、就職しなくてはならなくなる等)
8) 悲しみや苦しみから唐突に決断をせず、じっくり考えてゆくようにはげます。

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危機介入時の留意点
 以下は、事件・事故に遭遇した子どものPTSDの治療に当たる援助者が留意することがらをまとめたものです。「危機介入」と「カウンセリング」は異なります。危機状態の子ども達は事件・事故によって自分のコントロール感を失っています。感情を無防備に開くのではなく、事件・事故が自分に与えた影響を(心理的・身体的)認識することによって、事件・事故が生じる前の自分のバランス感覚(コントロール感)を取り戻すことが目的となります。これを「ディブリーフィング:何が自分に生じたかについての棚卸し作業」と呼びます。ディブリーフィングの過程で、子ども自身が以前から抱えていたトラウマや心理的な問題が浮上してきた場合には、その後、個人カウンセリングを始めてください。

第1段階: 開始

1.
中心課題の設定:中心となる課題を互いに正確に設定します。
例: みちこちゃんは、今、とても苦しいね。これから、その苦しい気持ちを和らげるために、先生といっしょにお話したり、お絵かきとかいくつかの作業をしたり、してみようね。
手法:会話、自由描画、箱庭、プレイセラピーなど子どもが最も自分を表現しやすい方法:
2. 苦しい状況を挙げてもらう
最初から、事件の場面を挙げられる子どもと、全く挙げられない子どもがあります。挙げられる場合は、第2段階に進みます。が、ショックが強く、話せない、描けない、という子どもの場合には、「現在」の状況に焦点を当ててください。(現在の状況は、当時の恐怖感と密接に関係しています。現在の恐怖感に対する、対応ができるようになることで、当時の恐怖感に打ち勝つことができるようになりますから、無理に、当時のことを話させなくてもOKです。)
例: Co「みちこちゃんが、今苦しいのは、どんなときかな?」
み 「ひとりで、トイレにいけないの。」「ドアが急に開いたりすると、すごくこわくなるの」「2階で音がしても、体がうごかなくなるの」
3. 回数:第一段階は、1回で行います。
4. 現在の苦しい状況に対する対応策を指示し、苦しい経験を軽減
「危機介入」時は、指示的な要素が強くなります。「子どものPTSD症状と応急処置」の表を参考にして、本人や保護者に指示を出してください。
(例:現在の苦痛の元となる刺激の排除:テレビニュース、眠れない、一人で下校することへの恐怖等)

但し、自分でコントロール感をとりもどそうとしている子どもに対しては、「どうやったら苦しい状況をのりこえられそう?」と問うことによって、本人の自信回復の援助をします。


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第2段階: 苦悩との直面

 第一段階で、「自分がどういう時に苦しくなるのか」がわかってきたら、その時に生じている葛藤について理解して行くのが、第二段階です。ここでは、子ども達が「どのような感情を押さえ込もうとしていることで苦しくなっているのか」を理解します。そして、その感情を正確に「名づける」ことによって「さや」に収めてから対応可能な状態にして解放してゆきます。
 第2段階は、「問題の明確化」と「対処」の2段階になります。

A: 自分に何が生じたのかを「再認識」することによる、問題の明確化

1.
自分に何が生じたのかを理解する
1) 「特定の事件・事故」に遭遇したことにより、それまでの自分がどのように変化したのか(反応)を理解します。
例: 以前は、ひとりでエレベーターに乗れたのに、事件以後、高いたてものに近づけなくなった。
以前は、集中して勉強できたのに、物音(掃除機、テレビ音など事件と類似した音)がするとびっくりしてしまって、集中できにくくなった。
2) 特別な詳細部分及び、最悪の瞬間の理解
目をふさぎたい、忘れたい状況の認識
上記の反応は、子どもの「外傷体験」から影響していますが、同じ事件でもそれぞれの子どもにとって最も影響を与えた瞬間や場面は異なります。したがって、その子どもにとって、特別な意味を持つ詳細部分が何なのかを理解することにより、「外傷」が何なのかを理解します。
例: ビルが崩れ落ちる瞬間 (絶対に崩れないだろうものが崩れるのを目撃)
お父さんが何時までも帰ってこない待ち時間 (母の動揺が激しく、その気持ちを投影されて不安が倍増)
友達のお父さんが亡くなったと聞いたときになんと言っていいかわからなかった。(自分が何もできなかった。自分は安全だったことへの罪悪感)
みんなすぐにお母さんが迎えにきたのに、自分が最後だったこと
(何かあったときに、親が見つからない)
2.
感情に名前をつけて解放する

名づけ作業の目的は、漠然とした感情を特定の「詳細」「場面」と関係付けることでその感情は、一般的なものではなく、「ある特定の状況に関係している」ことを認識することです。そうすることにより、その場面に対しての対応策を考えることができ、感情を「さや」に収めることができるのです。

1) 感情の名づけ作業
「外傷による」自分の変化は、どのような感情が影響しているのかを理解する
恐怖・悲しみ・恥・罪悪感、無力感 等
例: 予期できない行動が世の中にどれだけあるのかわからないという「恐怖」
助けてくれる人が側にいないという、「不安」
自分が何もできなかったという「無力感」
2) 感情の解放
感情の解放は、聴き手に全面的に受容されることによって行われます。ここでは、援助者は認知は用いず、ひたすら傾聴して受容します。相手に受容されることにより、子どもは自分が閉じ込めていた感情を解放することができるようになります。


: 対処
Aで、自分に生じたことが明確になったら、そのことに対して、子ども自身がどのように対処できるのか、を考え・実行する援助をする

1. 苦しい経験に対処する:
自分が体験した事件・事故にどのように対応するのか、に焦点に当てます。
例: 楽しいことをして忘れるように努力する。
みんなで、なぜ、こんなことが起きたのかを考える。
二度とこんなことが起きないようにするにはどうしたらいいのか、考える。被害者のお母さんをなぐさめる。
自分のお母さんの携帯電話番号をいつも持っているようにする。
予防策を具体的に考える等)
2. 人間への信頼性の回復
事件の加害者、援助してくれなかった大人や周囲の人間等の状況をひとつづつ、客観的に理解させてゆくことで、(子ども自身のことばで話させます。)特定の人が特定のことを行ったのであり、特定の人がいつもそうであるわけではないこと、また、全ての人がいつもそうであるわけはないこと。を認識させます。
例: テロを起こしたのは、○○というグループがアメリカと対立していたから。
→ アラブ人がいつでも暴力を振るうわけではない。
→ 誰にでも無差別に攻撃するわけではない。
飛行機が皆、危険なのではない。
3. 処罰・報復への対応
事件を起こした本人・家族に対しての報復行動を話す被害者の場合には、その具体性、緊迫感等を把握する必要があります。加害者への憎悪を訴えるのであれば、その感情に対して、どう対応したらいいのかについて援助します。万一、具体的に報復計画を話す場合には、親、関係者等にその緊急性を伝えて、訴えている本人を保護する必要が出てきます。新な事件の加害者にさせないためです。
 このような場合には、本人が直接手を下さなくても、必ず、処罰されること。を具体的に(いつごろ、どのような形で)を伝えておくことにより、緩和されます。
4. 子供の衝動をコントロールする
「危機状態」の子どもたちは、コントロール感を失っていますので、突然何かをしだしたりします。そのコントロール感の喪失感でさらに自分への自信を失いがちですので、具体的に衝動的になる場面を聞き、その場面に対する具体的な対応策を与えます。
例: 電気が消えると、わーっと泣き出してしまう。
→ 安心するように小さい明かりをつけておく。寝入るまで側にいる
引き出しの中の、はさみや、ナイフを見ると、急に持って何かを刺したくなる
→ 深呼吸して、自分の名前をゆっくり声に出して言い、ぼくは、大丈夫と念じるようにする。
5. 以前の苦悩による影響
PTSD症状が、以前の外傷体験と重なっている場合があります。その場合は、特定の場面を話してもらっているのに、次第に昔の友達との問題や、親の話になってきたりします。こういう場合は、継続的な心理治療が必要になりますので、見逃さないようにしてください。
対応の方向としては、現在の症状に焦点を当て、その対応策を話しますが、ディブリーフィング終了後に必ず、心理治療へとリファーしてください。
6. 将来の方向付け
具体的に、相談が終わった後に何をするのかを話し合い、本人から話してもらいます。
☆ 直後に何をするか
☆ これから、一週間どうすごすか
☆ 数ヶ月後(夏休み)には、どうしたいか、どんな風になっていたいか
7. 現在のストレスへの対処
一通り、事件・事故への対処方法がわかったら、その他に現在気になっているストレスがあるかを聞きます。放置すると、別の心的症状を引き起こす可能性があるためです。
例: ピアノの発表会が来週に予定されていた。
おとうさんが、厳しい。
おばあちゃんが病気なので、悪化しないか心配 等


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第3段階: 終結

第2段階 で、具体的な対応が理解できるようになったら、症状は軽減してゆきます。
「危機介入」は、開始から終結までの一連の介入であるため、必ず「危機介入が終了した」という認識を与えることで、子ども自身に「危機状況からの解放」を認識させることが必要です。したがって、第2段階で、具体的な対応がうまく実行できない場合には、終結はせずに支援を続けます。
 通常、「危機状態」(最も不安定な時期)は、事件・事故後24時間から72時間(3日間)続きます。子どもの場合のPTSDは直後から現れる場合と、その後1週間から3週間の間に生じることもあるため、第一段階を早期に行うことで、PTSDを予防することも可能です。

1. 要点を反復する
自分の感情は何か、対象は何か、これからどう対応すればいいのか
2. 現実的な恐怖感を減らす
3. 子供の反応を普遍化する
自分に生じた反応は、「普通の子どもが、極度の緊張や不安に遭遇したときに生じる、自然な反応なのである」という理解を確認する。
☆ 自分だけが、何か「へん」なのではない。
4. 予期できる事を説明する
これから、事件・事故の対処として起こることについて説明する。
5. この相談中に自分の経験を話せたことを励ます
6. 相談・カウンセリングに対する子供自身の感想・批判などを受ける
7. 適宜終結し、別れを告げる


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